ご挨拶

学術大会長のご挨拶

第47回日本診療情報管理学会学術大会開催にあたって
副大会長 山内一信

学術大会長

松本 隆利

社会医療法人財団新和会 八千代病院
名誉院長

第47回日本診療情報管理学会学術大会開催にあたってご挨拶申し上げます。

愛知県での学術大会開催は第12回(昭和61年)、第22回(平成8年)、第38回(平成24年)に続き4回目であり、担当させていただくことは私どもにとり大変光栄なことと存じております。

“未来を拓く診療情報管理―医療・介護・生活支援に広がる情報共有とICD-11―”をテーマに、9月16~17日の2日間にわたり名古屋白鳥の国際会議場にて開催を予定しておりました。しかしながら、新型コロナ感染症に対してワクチン接種は進められていますが、決定的な治療薬は治療現場にはなく、コロナの猛威はまだまだ収束に至らず、今学術大会は最終的にはすべてオンデマンド開催のやむなきに至りました。

劇的で超スピードで変化する日本の社会の中で、近未来に向けて診療情報管理の果たすべき役割を考え今回のテーマ選定を行いました。

診療情報の重要性は年々増しており、高齢化の進展により医療・介護・生活支援の3領域にわたる情報共有が重要課題になっています。情報を共有し利活用していくことは、地域医療や地域の介護福祉の進化、医療機関や介護福祉施設、行政の運営にとりましても極めて重要なものとなっています。

また病名の基本となっているWHOのICD-10が改訂されICD-11が公表されました。医療の進展に伴い新たな病名コードが追加され、分類が改められています。また高齢化が進む中で、生活機能に関し新たな章が加えられています。日本でも2022年には運用開始の予定です。

デジタル庁が2021年9月には設置されます。情報をどう扱うかは日本の未来にとって極めて重要です。医療・介護福祉分野でもマイナンバーカードの活用による本人確認、遠隔診療、画像診断、QI活動、医療経営、地域医療の構築等情報活用は年々高度化し利便性が増しています。

今学術大会では、末永裕之理事長講演「パンデミックに思う“情報”」、特別講演 平井卓也デジタル改革担当大臣「我が国のデジタル改革について」、基調講演 中谷純北海道大学大学院医学研究院 先端画像診断開発学講座 特任教授「ICD-11とAI」、特別企画「パンデミックにおける情報管理のあり方―コロナ禍で学んだこと―」、シンポジウム1「医療・介護・生活支援」、シンポジウム2「ICD-11の実際」、シンポジウム3「次世代の診療情報管理士から―データ分析を中心に―」、シンポジウム4「厚生労働省標準となった退院時サマリーをどう活かすか~その意義、現状と未来~」、教育講演 水島洋国立保健医療科学院研究情報支援研究センター 主任研究官「AI時代に求められる、診療情報管理士への期待」を予定しております。なお、コロナ禍のためランチョンセミナーはオンデマンド形式での講演に変更させていただきました。また市民公開講座や懇親会につきまして、開催計画は中止させていただきました。

コロナ禍下ではありますが、演題は多数の応募をいただき238題採用させていただきました。未来の診療情報管理士の育成に向けて、例年通り学生セッションを設けており62題の発表をしていただきます。

ライブ形式を断念したことで、開催地名古屋においでいただくことがかなわず、当地の観光もグルメも味わい楽しんでいただけなく誠に残念です。

学会の参加、視聴はオンデマンド形式です。10月7日より11月6日の期間で、参加者毎のIDにてオンライン参加していただきます。オンラインのメリットは職場など都合のよい場所・時間で繰り返し視聴でき、同時重複プログラムでも視聴が可能になります。メリットも多く、ふるってのご参加をお待ちしております。

日本診療情報管理学会学術大会の開催に際しましては、準備を鋭意進めてまいりましたが、新型コロナ感染症蔓延により、開催実行委員会や本部事務局担当者は、最後まで振り回されました。支援いただきました東海診療情報管理研究会、愛知県日本病院会支部など数多くの関連団体の皆様には深く感謝申し上げます。また会員の皆様には、準備途中で開催形式をすべてオンデマンド形式に変更し、多大なご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。

コロナ禍に打ち勝ち、この学術大会がテーマにありますように“未来を拓く診療情報管理”の一助となりますよう願っております。

副学術大会長のご挨拶

第47回日本診療情報管理学会学術大会副会長を拝命して
副大会長 山内一信

副大会長

山内 一信

東員病院院長

この度、第47回日本診療情報管理学会学術大会の副会長を拝命いたしました。この場をお借りしてご挨拶申し上げます。大会長は八千代病院名誉院長・松本隆利先生で、会長の下、岸 真司先生(名古屋第二赤十字病院)を実行委員長・プログラム委員長として、東海診療情報管理研究会の主立ったメンバーが中心となって鋭意準備を進めております。

学会のタイトルは「未来を拓く診療情報管理ー医療・介護・生活支援に広がる情報共有とICD-11ー」で、大会長はこのテーマに沿って学会に寄せる思いを熱く講演されると思います。理事長・末永裕之先生の講演は「パンデーミックに思う“情報”」、基調講演は「ICD-11とAI」(演者中谷 純先生)、特別講演「未定」(平井卓也デジタル改革担当大臣)、特別企画は「パンデーミックにおける情報管理のあり方ーコロナ禍で学んだことー」(ロレイン・フェルナンデスIFHIMA会長、岸真司実行委員長、荒井康夫副理事長)と、現代の医療がかかえる課題をご講演していただきます。

シンポジウムは4題「医療・介護・生活支援」(座長高橋長裕先生、今泉浩德先生)、「ICD-11の実際」(座長松本万夫先生、稲垣時子先生)、「次世代の診療情報管理士ーデータ分析を中心にー」(座長武田隆久先生、鵜飼伸好先生)、「厚労省標準となった退院時サマリーをどう生かすか」(座長渡邉 直先生、荒井康夫先生)が予定されています。プログラムの内容は診療情報分野で現在、話題になっている内容ばかりで、大いに診療情報管理に役に立つことと思います。

学会の開催方式は、新型コロナ感染症の収束が不透明、不明瞭な中、当初予定していました対面形式とWEB形式を利用したハイブリッド形式を断念し、参加者の安心・安全性を確保し、学会を確実に成功させる確実なWEB開催を採用致しました。特別プログラムは、事前に収録、オンデマンド形式で配信し、臨場感を演出いたします。一般演題、学生セッションにつきましては事前に音声付きの発表資料を提出していただき、オンデマンド配信いたします。質問もチャット機能を使い、可能と致します。

WEB形式は臨場感こそハイブリッドに劣りますが、何回でもアクセス可能(2021/10/7~2021/11/6)で聞き逃すことはなくなります。この利点を生かして充実した学会に盛り上げたいと思います。是非沢山の方に参加登録していただき、多くの知識を習得され、日頃の業務充実に役立てていただきたいと期待しています。

7月1日から登録が始まります。多くのご参加を学会関係者一同お待ちしつつ、ご挨拶とさせていただきまます。